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μ-MIMを実現する試作・評価設備

国内最先端の設備や特殊な試作設備が超精密MIMの生産を支えています。
太盛工業では日々の新しいニーズに柔軟に対応すべく、多くの分析機器や試作・評価体系を整えてまいりました。
三次元測定システムに限らず、下記の装置類を用いての分析・試作・評価についても個別で開発スポットごとに対応が可能ですので、是非ご相談下さい。
Webでは掲載していないニッチなターゲットに向けた設備もございますので、まずはどのようなものかもっと詳しく知りたい、実物を見てみたい。という方は随時ラボツアーも行っておりますので、是非お問い合わせ下さい。

保有設備

主な保有設備
SEM・EDX イオンミリング装置 炭素分析機
万能試験機(引張・曲げ・圧縮) 粘度測定器             硬度測定器             
密度計 熱分析機(TG) X線CT装置
光学式三次元測定機 流動解析 SPS焼結炉
高真空焼結炉 超小型成形機 二色成形機

走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)


▲SEM、EDX

走査型電子顕微鏡(SEM)は電子顕微鏡の一種で電子線を絞って電子ビームとして対象に照射し、対象物から放出される二次電子、反射電子(後方散乱電子、BSE)等を検出する事で対象を観察する設備で通常は二次電子像によりワーク表面を高倍率で観察可能な設備です。

弊社で導入しているSUI510走査電子顕微鏡は、高画質化によるSEM解析力や操作性の向上を目的に、日立ハイテクのノウハウを集結してつくられたタングステン(W)フィラメント式熱電子放出型電子銃を用いた最も汎用性の高い機種で

・高真空二次電子検出器(分解能保証:3.0nm(30kV)(高真空モード))
・高真空/低真空対応四分割半導体反射電子検出器(分解能保証:4.0nm(30kV)(低真空モード))

により幅広い素材を素早く微細観察が可能です。

エネルギー分散型X線分析(EDX:Energy Dispersive X-ray spectrometry)

エネルギー分散型X線分析 (Energy dispersive X-ray spectrometry、EDX、EDS) は、電子線やX線などの一次線を物体に照射した際に発生する特性X線(蛍光X線)を半導体検出器に導入し、
発生した電子から、物体を構成する元素を調べる元素分析手法です。

弊社では堀場製作所のX-actを導入、こちらの設備では従来EDXに必要であった液体窒素を必要としないので、素早く立ち上げる事ができ、さらに独自の高係数率性能により迅速で正確なマッピングが可能です。

こちらの設備を使用する事で、例えばMIM焼結体表面の元素分布の確認や、断面試料と合わせて、メッキ層の確認などが可能です。

イオンミリング装置

 
▲イオンミリング装置        ▲様々な金属微粉末の断面SEM像

イオンミリング装置は、イオンスパッタリング現象を用いることにより応力レスでの加工を特長とする、さまざまな試料表面の平坦加工を行う装置です。
導入している「E-3500」では、SEMで観察する際の断面試料作製装置で、試料断面に対して平行にアルゴンイオンビームを照射することで、端面に平行かつ平坦な試料断面を得ることができます。

こちらの設備では熱や応力をかけずに試料断面を得ることができますので、研磨加工困難な軟らかい樹脂のような材料から硬いセラミック材、そしてその複合体まで美しい観察面を得ることができます。これらの特徴から弊社では、MIM焼結体の金属結晶状態の確認はもちろん。
研磨では断面を得ることが不可能な数ミクロン大のマイクロMIMでの構造体断面や、原料粉末の断面、メッキなどの表面処理を施したワークの界面状態などの観察に利用しています。

炭素分析装置


▲炭素分析機

特にMIMでの需要の大きいステンレスを含む鉄系合金では鋼種ごとの規格も定められており、品質を維持するために材料中の炭素(C)の含有量を厳密に管理することが不可欠です。
太盛工業では堀場製作所の固体中炭素分析装置(EMIA)を導入しております。
こちらの設備を利用することで、1g程度の試料に含まれる炭素量を0.000001%(m/m)の精度で確実に特定することが可能です。

特にMIMではそのプロセス上、原料金属の微粉末に大量の樹脂成分を添加しての加工を行うため、カーボンのコントロールは非常に難しく、目には見えない部分だからこそ厳密な管理が重要となります。

万能試験機(引張・曲げ・圧縮試験機)

   
▲島津製作所 オートグラフ(AGX-plus 100kNモデル) と 一般的なダンベル試験片形状

材料試験で最も一般的な引張・曲げ・圧縮試験が可能な設備で、特に金属材料では試料に破断するまで制御された張力をかけ、試料の引張強度、降伏点、伸びなどの機械的性質を測定する引張試験を行うことが多いです。
弊社では必要に応じて新規の合金系においても引張試験片の作製を行い、測定結果から、ヤング率、ポアソン比、降伏強さ、などを算出して得ることができます。

粘度測定器

 
▲ラボプラストミル             ▲miniLab.

粘度とは、広義的には流体を動かそうとしたときの動かしにくさなのですが流体の粘度の絶対的な数値化というのは非常に難しく、測定対象に合わせて様々な設備があります。
しかしながら、特にMIMで使用される原料ペレットのように、比重の重く比表面積の多い金属粒子を体積の半分以上含む樹脂との複合体の評価は通常の粘性流体とは異なる挙動を
示すことが多く、その評価は困難です。
そこで太盛工業では目的に合わせて3つの評価設備を導入しております。

1.MFR測定器(Melt flow rate)
メルトフローインデックスとは溶融プラスチックの流動性の大きさのことであり、熱可塑性プラスチックの品質管理用の典型的な設備です。

2.混練性評価装置(東洋精機製作所:ラボプラストミル)
ニーダー式の混練槽で均質に分散・加熱された試料の装置のトルク、圧力をパラメータとして各特性値のデータ処理・解析を行うことができます。

3.流動性評価装置(HAAKE:minilab)
二軸の押出スクリューによりチャンバー内部で測定対象を流動させ、そのトルク、圧力差をパラメータとし各種データ解析を行うことができます。
極微小量(最低7cc)での評価が可能で、新材料でのMIM化検討にも利用できます。

硬度測定(ビッカース硬さ)


ミツトヨ HMシリーズ(リンク先:ミツトヨ)

ビッカース硬さ(Vickers hardness)は、硬さを表す尺度の一つで、ダイヤモンドでできた圧子をワークに対して押込み、そのときにできる圧痕の面積の大小で硬さ判断します。
所定の荷重でピラミッド状の圧子をワークに押し込み、得られた正方形の圧痕の対角線から硬度を算出することが可能です。
特に微細な金属部品の取扱の多い弊社では、ミツトヨのマイクロビッカース硬さ試験機を導入しております。

密度計(ヘリウムガス式自動密度計)

 
アキュピックII 1340 シリーズと測定原理(リンク先:島津製作所)

粉末冶金技術を用いて金属部品を製造する場合、最終焼結体の密度管理は非常に重要です。
特に複雑な形状部品の密度を厳密に測定することは非常に難しく、一般的な水アルキメデス法(液相置換)での測定では正確な結果を得ることができません。
そこで弊社では米国のMicromeritics社製アキュピックII 1340(乾式自動密度計)を導入しております。

該当設備は液体置換法と同様にアルキメデスの原理に基づいていますが、置換媒体としてヘリウムガスを用いるため、微細孔への精度が非常に高いのが特長です。

熱重量測定装置(TG:Thermo Gravimetry)


▲島津製作所 TGA-50H

TGとは試料の温度を一定のプログラムによって変化または保持させながら、試料の質量を温度または時間の関数として測定するもので、
一般的には一定条件で温度を上昇させながら重量を測定することで、樹脂の分解温度域や酸化反応域などを知るために利用されます。

弊社では独自に開発を続けているバインダ樹脂系の特性の把握にも利用しているほか、島津製作所製の吊り下げ式高感度熱重量測定装置の高温タイプを
真空ポンプにより減圧可能に調整した大容量モデルを利用することで、実際のMIM焼結工程に近い状態で、試験片を脱脂・焼結まで行い、
そのバインダ分解挙動の把握や焼結後の組織観察などにも応用利用しております。

流動解析シミュレーション

 
▲Moldex3Dでの流動解析

粘性流体である樹脂を金型に射出する樹脂成形と異なり、MIMの場合は比重の全くことなる金属粉末と樹脂の複合材を金型内部に充填させます。
この材料特性の違いから一般的なプラスチックの流動シミュレーションソフトによる解析をそのままMIMに当てはめる事は不可能です。
太盛工業では、10年以上も前から海外のCAEソフト開発に積極的に協力し、MIM技術にマッチした流動シミュレーションを模索してまいりました。

導入しておりますMoldex3Dは現在は欧州でもトップシェアとなり、有限体積法ソルバーと高効率パラレルコンピューティングにより、業界No.1の高精度・高速解析を実現しています。

流動解析を用いることで、従来のMIMでは実現不可能のような複雑形状部品や極薄肉部を含むような部品も、金型作製の前段階で最適なゲート等設計を
提案することで、より確実に短い工期で製品のMIM化を実現します。

SPS焼結炉


SPS焼結炉 (エス・エス・アロイ、プラズマン)

SPSとはSpark Plasma Sinteringの略で、正式には放電プラズマ焼結法と言います。 その他にも通電焼結法、放電焼結法など色々な呼び方をしますが、全て同じ焼結法です。
通電焼結法が他の粉末冶金の工法と最も違う点は、加圧と同時に電流を材料に印加することで、粉末間でのジュール加熱および型のジュール加熱を利用して高速に焼結する点です。

該当設備を利用することで、ごく少量の金属粉末材料で焼結体試料を素早く、低電力で得られる他、通常では焼結による一体化が不可能な組み合わせでの複合化(積層構造化、合金化)
など様々な試験を実施することも可能です。

高真空炉・大気炉・雰囲気炉

太盛工業ではこれまで紹介してきました設備の他にも多数、加熱・脱脂・還元・焼成設備を保有しております。粉末冶金にこだわらず、拡散接合処理や熱処理など小ロットでの試験・試作も是非ご相談下さい。

超小型成形機

  
 ▲卓上成形機           ▲Baby plast (Lambaldi)     ▲Microsystem 50 (Battenfeld)

卓上の1ペレット混練・射出成形機により10g以下の試験材料からMIM化の評価試験を実施することが可能です。
開発ステージに合わせて500g程度の試料から射出成形可能な小型成形機もございますので、新規の合金粉末や特殊粉末のMIM化検討は是非ご相談下さい。

例えば稀少な金属(レアメタル等)を含むもの、ナノ粒子材料、粉末ベースでの合金化、金属とセラミックスの複合化などに実績がございます。

二色成形機

  
▲二色成形機                  ▲二色成形機で作製した2層MIM焼結体断面

MIM成形ではプラスチック成形同様に様々な成形技術を応用展開可能です。
例えば2色成形機械を用いることで、部分的に異種金属のものや、積層されたものを作製することも可能です。
金属種ごとに、焼結時の挙動や金属拡散の影響から材質の選定には制限もございますが、例えば対向2色成形を行うことで、製品の内部と外部で異なる組成のものを得ることも可能です。

更には成形条件を種々変更することで、スキン層・コア層の領域をコントロールすることも可能です。