03.02.16

論文

MIMによって製造されたCu添加ステンレス鋼のSEM内引張試験

粉体粉末冶金協会(第90回講演大会):平成14年11月12日

概要



Cu添加ステンレス鋼は,加工性や耐食性に優れた材料として使用されており,とくに鋼中からのCuイオンの溶出により抗菌性を兼ね備えたステンレス鋼として近年注目されている.金属射出成形法(MIM)によるCu添加ステンレス鋼の製造は,粉末混合による合金化ならびに高機能性の付与が可能であることから工業的に有効な手法であると思われる.前報1)では,Cu 添加量と焼結温度の違いが焼結体の密度や引張強度,さらに抗菌性および耐食性に及ぼす影響を調査した.
本報では,MIMによって製造されたCu添加ステンレス鋼の損傷進展挙動を把握するため,走査電子顕微鏡(SEM)内で引張試験を行ない,その場観察から焼結状態やCu偏析相が損傷挙動に及ぼす影響を調査検討した.