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機械学会年次大会2005 Japan（MECJ-05）

マイクロ粉末射出成形(μ-PIM)は，マイクロシステム技術の発展にともない，近年注目されている製造技術であるが，μ-PIM製品の量産化とその高品質化が要求されている．一般的に粒径が小さい金属粉を使用するほど焼結性が向上し，寸法精度や表面粗さが改善される．さらに，焼結温度を低下させ，結晶粒の成長を抑制することも可能である．しかし，粒径が小さい金属粉ほど比表面積が著しく大きいため，酸化が著しく焼結性が阻害されることに加え，接触抵抗が大きく流動性に欠き，さらに製造コストが高いという問題もある．
本研究は，マイクロスケールとナノスケールの2種類の粉末を混合させたハイブリッド粉末の使用により，相互の粉末の特徴を活かし，それぞれの欠点を補うことを目的に着手した．マイクロおよびナノスケールの銅粉末を実験効率の高い微量混練射出成形機を使用し，2種の粉の種々の混合比に対するタップ密度や粘度からバインダ配合割合の決定法に着目した．さらに，焼結体の寸法や密度測定および組織観察より，ハイブリッド粉末の混合比の影響を調査した．