μ-MIM技術ニュース Vol.49

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

品質管理DX ~新たな品質管理手法の導入~ その2

前回は、SPCを用いた品質管理とPiWebの関係についてお話しました。今回は、PiWeb導入のもう一つの目的である、品質管理の効率化のお話をします。

品質管理の効率化

従来当社では製品の寸法評価は、測定→紙に記入→Excelファイル作成→データべースに保存という流れで行っていました。PiWebには、測定機から取得した測定データを直接PiWebのデータベースへ送信・保存する機能があり、右図※のように測定→データベースへの直結が可能なため、上記の煩雑な手順を短縮できます。

昨年当社が導入した三次元測定機O-inspectはソフトウェアにPiWebと同じZeiss社製のCALYPSOを使用しており、Piwebとの連携が容易にできます。また他社製の測定機でもPiWebデータベースとの連携が可能で、製品を手動測定機で計測する場合もPiWebのインターフェスで直接測定値を打ち込み、データベースへ送信する機能があるため、同様の時間短縮ができます。

「ZEISS PiWeb sbs/Enterprise |データ収集・管理向け」

さらに、データの取得と同時に下左図※のような測定レポートを自動で作成するPiWebの機能によって、レポート作成にかかる時間を削減できます。加えて、従来最新の測定データを過去のデータと比較する際には、グラフ等を用いたデータの可視化、統計的処理をその都度行う必要がありましたが、PiWebには最新データを取り込んだ瞬間、下右図※のように過去と最新のデータをグラフで表示する機能もあるため、データ処理にかかっていた時間をゼロにできます。

万一測定データが規格を外れるなど異常が発生した際、即座に関係者に通知を送る機能もあるため、従来のように異常が発生するごとにメールで逐一関係者にファイルを送信するという手間も省くことができます。

以上のように、PiWebの導入により、製品の寸法測定業務において、
①測定データの記入
②レポートの作成
③過去データとの比較
④異常発生時、関係者への報告等の作業時間を大幅に短縮することができるため作業者の負担を減らし、品質管理の効率化を実現できます。

(左)測定レポート、(右)過去と最新のデータをグラフで表示する機能

以上、2回に亘ってPiWebの機能と導入効果についてお話しました。当社はこれからも未来を見据え、積極的に新たな取り組みを行っていきます。
次回は、昨年当社が導入した三次元測定機O-inspectについてお話します。

(※)「ZEISS PiWeb sbs/Enterprise |データ収集・管理向け」ACCRETECH
https://www.accretech.com/jp/product/measuring/software/fordatasoftware/zeisspiweb_sbsenterprise.html

次回展示会情報

技術相談を承ります、ご来場の際は是非お立ち寄り下さい。
*事前に商談アポイントいただけると技術担当者も同席し商談がスムーズに行えます。

ヘルスケア・医療機器開発展に出展します!
会期 : 2024年6月19日(水)~6月21日(金)
会場 : 東京ビッグサイト
【小間番号】東4ホール E31-37
【出展社名】太盛工業株式会社

ヘルスケア・医療機器 開発展【東京】招待コード
担当者 岡村:noriko_okamura@taisei-kogyo-net.co.jp

コラム

初めまして、品質保証部の萬(よろず)と申します。
昨年の4月に入社し、丁度1年が経ちました。主に製品の検査や、現在起きている不具合の進捗の関係部署の報告に携わっています。現在確認できているデータに誤りがないか、データのまとめ方におかしいところがないか気を付けています。

休日は、ラーメンが好きなのでラーメン屋巡りをしています。
添付している写真は、京都に観光に行った際に食べたラーメンです。

京都のラーメン