μ-MIM技術ニュース Vol.9

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1.μ-MIM がこれまでできなかったMIM の高精度化を実現します!

(1)MIM 部品表面の面粗度が必要なら、太盛工業のμ-MIM で実現できます!

設計者の方からよく頂くご要望で、表面の面粗度の高いMIMが欲しい、というものがあります。通常のMIM メーカーですと、表面の面粗度は二次加工を行いバレル研磨のような加工を行って精度を出すことが一般的です。しかし二次加工が増えるとコストが上がってしまい、また研摩でエッジが取れたりということがあるため、二次加工なしで表面の精度を出したいというご要望がありました。μ-MIM ではこのご要望に対し、金属粉末の粒径を変えることで対応しています。下写真は粒径の異なる MIM の表面のSEM 写真ですが、これを見ると明らかに各粒径で表面の精度が異なっていることが分かります。

今でこそ MIM を扱う部品メーカーが増えてきましたが、一般の MIM メーカーではこれだけ小さな粒径の金属粉末で MIM をまともに作ることは極めて困難で、こうした MIM における高精度等が要求される分野は長年の研究開発が必要な領域です。
面粗度が必要な MIM は太盛工業にご相談を!

(2)太盛工業のμ-MIM なら、見せたくないパーティングラインも見えなくなります。

MIMは金型による成形を行うため、通常は樹脂成形と同じく金型の分かれ目にパーティングラインが発生してしまいます。そのため、外装部品などパーティングラインがあっては困るような部品には、MIMを避けたいという設計者の方もおられます。しかし太盛工業のμ-MIM では、下写真のように拡大してもパーティングラインがほとんど見えないレベルの、高精度 MIM が実現加工です。外装部品の MIM 化でお悩みの際は太盛工業にご相談ください!

2.μ-MIM を実現する技術

超高精度 MIM を作る最大の秘密は金属粉末をつなぐ樹脂のバインダにあり!

普段我々がお客様と接しておりますと、多くのお客様から「なぜ太盛工業は他の MIM メーカーではできないような高精度の MIM が可能なのか」といったご質問を頂きます。一般的なMIMの工法ではMIMの精度は全方位に対して±0.5%程度ですが、太盛工業の超精密MIMはMIMの限界を超えて、機械加工レベルの、±0.1%を超えたレベル(寸法公差で 3/100~1/100))の精度を出すことが可能です。そこで今回から「μ-MIM を実現する技術」と題し、複数回に渡って太盛工業が超高精度のMIMを実現できる理由をご説明していきたいと思います。

MIMの製造ステップを簡略化すると上のようになります。まず最初のステップとして、金属粉末を樹脂製のつなぎ(バインダ)と混ぜて、いわば「MIM の材料のもと」を作ります。MIM の成形ではこの「もと」を熱して樹脂のつなぎを溶かし、金属粉末ごと金型内に射出成形を行うわけですが、金属粉末の材種や粉末の大きさ、作りたい形状等によってこの「もと」に求められる性質・性能が異なってきます。
例えば薄肉形状等が部品にある場合は、成形時に「もと」の流動性が高いことが必要ですし、圧肉部があれば逆に流動性が低い方が安定し、高精度となることもあります。そしてこういった各条件は樹脂のバインダを調整することによって得られるのです。

バインダは MIM のひとつの製品ごとに複数種類の樹脂を混合しながら、最適な配合率を決めていきます。多くの MIM メーカーがこのバインダをバインダメーカーから購入して行っているため、細かな条件調整が不得意なケースが多いのですが、太盛工業ではこのバインダの調整を含めすべて自社で行っているため、他社ではできないような複雑・微細形状を高精度で実現することが可能なのです。

3.超精密 MIM はおまかせください!

イタリア製 超小型射出成形機を導入!

このたび太盛工業では新たな射出成形機を新規導入しました。この射出成形機「Babyplast」はイタリア、ランバルディ社製で、超小型、超精密の射出成形が可能な成形機です。同社は超小型の射出成形の分野では世界最高クラスのメーカーで、太盛工業はこういった最新鋭の機械を駆使し、超精密 MIM の研究を今後もさらに加速させていきます!今後も太盛工業をよろしくお願いします!

4.展示会出展のご報告

世界最大の医療機器展示会 Medica 出展

太盛工業は昨年 11 月にドイツで行われた世界最大の医療機器展示会「MEDICA2013」に出展しました。医療機器の微細・複雑形状部品を MIM でできないかといったご質問が多く、多くのお引合を頂きました。世界的にも切削部品の MIM への置換えが進んでいることが確認でき、今後の MIM の研究やご提案に役立つ多くの知見を得ることができました。今後も太盛工業をよろしくお願いします!

<今後の展示会・学会 予定>
2014 年 2 月 MD&M West (アメリカ)

太盛工業の社員が語る今月のコラム

みなさんこんにちは。太盛工業 研究開発室の鹿子と申します。主に多孔質金属など、機能性金属の研究を専門としています。住まいが奈良の東大寺近くでして、「文字通り鹿に縁があるのだな」とよく言われますが、実は鹿のことはそれほどでしか、好きではありません。それでも公園に行くと、なぜか私に鹿が集まって来るのです。趣味はトロンボーン。前回登場の大久保と共に、呼んで頂ければ出張演奏するのもやぶさかではありません。今後も太盛工業をよろしくお願いします!