μ-MIM技術ニュース Vol.12

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1.新開発!金型レス MIM を実現。

太盛工業が開発した新技術で、MIM の金型費削減、スピードアップを実現!

通常、MIM は射出成形という工程が前提であるため、金型を製作することが必須になります。しかし一般に金型の調達を含めると、MIM 部品は納期が 1 ヶ月以上必要とすることはもちろん、高額な金型費用が掛かってしまいます。そのため1個あたりの調達コストが大幅に下がったとしても、金型のせいで気軽に MIM 部品を検討できない、という課題がこれまでの MIM 部品にはありました。
この度太盛工業ではMIM部品を手軽に、早く試して頂くための手法を新たに開発致しました。この手法では、規格化した共通形状(例えば直方体のような)で金型による成形を行い(グリーン体を成形)、その後に切削加工で形状を作り、焼結を行うことで MIM部品が完成します。この新開発の手法により金型レスで求めるMIM部品を得ることができます。MIM のエキスパートである太盛工業にしかできないこの技術、金型がネックとなっていた方、ぜひお問合せください。

2.μ-MIM を実現する技術

CAE で高精度 MIM をスピード立上げ!

金属射出成形(MIM)は樹脂の射出成形技術を応用したものであり、樹脂成形におけるCAE 解析と同じように、成形前に事前のシミュレーションを行うことで製作期間の短縮を実現しています。一方で樹脂と異なり、成形するものが金属粉末とバインダの混練材料であるため、シミュレーションの各条件は樹脂と比較すると、一般にシビアになります。

部品が高精度になればなるほど、用いる金属粉末も細かくなるため、機械加工と同精度にあたる、公差100分の3を超えるようなμ-MIM においては、CAE ソフトを導入してすぐシミュレーションを行うことは不可能です。現在太盛工業ではMIMやCIM(セラミックス射出成形)に用いる CAE ソフトを用いて解析を行っていますが、現在のようにお客様から図面を頂いて、一発で成形できるようになるまでには長い時間が必要でした。金属粉末の径や材質による収縮率の違いや、成形時の挙動などは、確かに CAE 上でパラメタを設定することでシミュレーションが可能ですが、正確なパラメタを算出するまでには、多くのMIMの実際の製作実績が大きな役割を果たしました。

太盛工業では CAE が広く普及する前から、 各種プログラムを駆使して成形前の解析を行 ってきました。そして現在は最新の CAE ソフト により、これまで世の中にない高精度、微細形 状の MIM 技術の開発に挑戦しています。
高精度MIMをご検討の際は、MIMのパイオニアである太盛工業にご相談ください!

3.MIM の表面改質事例のご紹介

外装部品、機能性部品をご検討の際は太盛工業にご相談ください!

太盛工業では MIM の表面改質についても 多くの事例が存在します。特に MIM 部品を外 装部品に用いたり、表面に流体を流す、他の 物体と継続的に接触するような場合、部品表 面に様々な機能や性能が求められます。
以下のヘアライン加工や鏡面処理の事例の 他にも、コーティングによるビッカース硬度 1000 以上への表面硬度の向上や、チタン部 品における鏡面研磨加工(Rz1.6)事例があり ます。MIM 部品の表面改質は、太盛工業が 協力会社での加工品質を含めて、製品の保 証を行っています。MIM 部品の表面改質をご 検討時はぜひ太盛工業にご相談ください!

<今後の展示会・学会 予定>
2014 年 4 月 高機能金属展 (東京)
2014 年 6 月 粉末冶金春季大会

太盛工業の社員が語る今月のコラム

こんにちは。太盛工業の岡村と申します。 東京営業所にて、関東方面のお客様とのや り取りや事務を行っています。右の写真は 私の家にホームステイに来ていたオースト リアの女の子との写真。我が家の子供たち (あとは私も)に国際経験をさせてあげたくて受入れを希望しました。最初は日本語も ほとんど分からなかったので、もう大変! ボディランゲージを織り交ぜながら、私も 子供も試行錯誤。今ではいい思い出です。 ホームステイ、皆さんもいかがですか?