μ-MIM技術ニュース Vol.13

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1.高機能 MIM 部品は多色成形で!

異材質の組合せによる多色成形 MIM もμ-MIM にお任せください!

MIM は樹脂成形と同じ要領で、金型内に 樹脂と金属粉末の混合材料を射出成形によ り形状を得ます。基本的な成形のプロセスは 樹脂成形の場合と同じであり、太盛工業は 樹脂成形で行われているようなインサート成 形や二色成形がMIM においても実現できな いかと研究開発を続けてきました。
プラスチックの多色成形は異なる樹脂材 料を組合せ、一体部品として金型を用いて 射出成形を行う技術ですが、MIM において は同材質、または異材質の金属を組合わせ た MIM の製作が可能になります。一体で作 製された部品に、材料由来の異なる性質を 持たせることができるようになり、複数部品の 一体化や高機能化を実現できます。
下記に掲載した写真は、太盛工業のμ -MIM により多色成形を行い成形した部品で す。通常の MIM 部品の外周部を多孔質金 属化することにより、これまで複数部品の使 用により実現していた機能性を一体化するこ とに成功した部品です。写真にあるように、 MIM 部品の内側部分は従来の MIM 部品ど おり、緻密性を持った形状となっています が、外側部分は空孔を持った多孔質形状と なっています。このような多色成形の MIM 部 品は、開発・設計者の方から、接合部分の強度等を質問されることが多くありますが、接 合部分は通常の MIM と同じく焼結による接合 となっているため強度は通常の MIM とほとん ど変わりはありません。
バイメタル部品や高機能部品を検討の際はぜひ太盛工業のμ-MIM をご検討ください!

2.μ-MIM を実現する技術

マイクロ成形機による試作開発検証

太盛工業では海外製の超小型部品に特化 した射出成形機を用いて MIM の技術開発を 行っています。「超精密 MIM と言えども、金型 設計が重要で、成形機は『大は小を兼ねる』 でいけるのでは?」といった質問をされる方も いらっしゃいますが、超精密 MIM 技術の研究 開発においては、国内に流通している射出成 形機では各諸条件が適切な形に設定すること が不可能であるために、太盛工業では海外製 の特殊機を導入して研究開発を行っていま す。高精度MIM をご検討の際は、MIM のパイ オニアである太盛工業にご相談ください!

3.共同研究発表のご紹介

太盛工業の研究開発室では国内外の研究 機関との共同研究開発を行っています。先日 は大阪府大高専と、多孔質金属の活用によ る、単3電池サイズの超小型燃料電池ユニット を開発、研究発表を行いました。最先端の高 機能性金属は太盛工業にご相談ください!

4.無料技術セミナーのご案内

開発購買・設計者担当者様向けVA/VE 設計技術セミナーを開催!

太盛工業では国内ものづくり技術振興のた め、切削加工から金属射出成形(MIM)への 置き換えによる、VA・VE コストダウンを実現 する技術セミナーを、無料にて開催します!
本セミナーは金属射出成形の基本はもちろ ん、太盛工業が手掛けたVAコストダウン の 成功事例を元に、MIM 部品設計のポイントや トラブル防止のポイントなどについて業界別に 詳しくお伝えする、設計者・開発購買担当者 の方を対象とした技術セミナーです。参加ご 希望の方は営業担当者までご連絡ください!

<今後の展示会・学会 予定>
2014 年 6 月 粉末冶金春季大会
2014 年 6 月 機械要素技術展

太盛工業の社員が語る今月のコラム

こんにちは。研究開発室の渡邊と申しま す。普段は3次元デジタイザーや X 線 CT 装 置、各種試験機を用いて MIM の評価試験を 中心に行っています。μ-MIM の最終工程と 言える仕事を行っている訳で、私がμ-MIM 技術のキーマンと言っても過言ではありま せん。そんな私にも趣味があり、自転車と 楽器演奏です。毎日往復約 30 キロの距離を 自転車通勤。気が向くと休日にはサクソフ ォンを吹き鳴らします。ご要望があれば、 研究開発室のメンバーで、打合せの合間に セッション可能です!お声掛けください。