μ-MIM技術ニュース Vol.20

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1.受託測定・検査はお任せください!

最先端の検査・測定設備で、評価・測定のスピードアップに貢献いたします。

前回のニュースでは太盛工業の研究開発室をご紹介しましたが、東大阪にある太盛工業のリサーチラボでは、お客様の製品の材料分析や強度分析などを行っています。μ -MIM は世界最高峰の精度を誇る、太盛工業の技術であり、その評価のために、微小・微細部品に特化した分各種専用の分析装置や測定機を、世界中から選定し、導入しています。

例えば、画像測定機を例に取ると、日本製の画像測定機は精度面では非常に優れたものを各メーカーが製造していますが、三次元形状の微細部品を、短時間で、高精度に測定するとなると、欧州メーカーの測定機に優れたものが多いのです。「なぜこんなに多くの、しかも色々な国の装置があるのですか」とラボを訪れた多くの方が言われますが、海外の製品を初めから入れようと思ったからではなく、我々が求める技術を追求してきた結果、自然と増えてしまったのが実情です。導入してきた設備は専門的かつ高効率なものが多く、お客様の設備では測定に数時間かかるようなものでも、太盛工業の設備なら十数分で終わるようなものあり、「自社の設備で測定するより、早いし、正確だから」という理由で、受託での検査業務をお願いされるケースも増えています。
特に複雑形状、微小部品の測定については太盛工業には日本一と言っても過言ではないノウハウと設備があります。測定・検査のスピードアップをお考えの際は、ご相談ください。

2.μ-MIM による製品歩留まり改善

高精度の幾何公差部品の量産は MIM

MIM という工法における利点はいくつもありますが、金属部品の量産性において、切削加工と比較すると大きなメリットがあります。微細・微小部品において生産上課題となるものは、精度のばらつきです。特に同軸度や位置度など高い幾何公差が要求されている場合、部品を1つ1つ削り出して加工する切削加工は加工後の製品の精度のばらつきが発生しやすくなります。こういったばらつきを防いで生産を行わなければならないため、切削加工では、温度管理や工具管理、検査等のコストが掛かり、割高となってしまいます。

部品量産時の切削加工に対し、MIM の利点は金型を利用できる点です。1つ1つ形状を作る切削加工と異なり、MIM の場合は金型の形状で成形することで製品を得ることができます。従って高い幾何公差が要求されている量産部品も、金型により容易に量産可能となります。特に切削時に歪み等が発生しやすい、穴の同軸度やボスの位置度なども安定した量産が可能となります。微細・精密部品の歩留まり向上、コストダウンにお悩みの方は、ぜひ太盛工業のμ-MIM をご検討ください。

3.新発売!多孔質金属活用 新製品

2月ギフトショーにて新製品を発表します

太盛工業では MIM のみにとどまらず、機能性金属の開発、実用化を企業方針のひとつとしています。多孔質金属についても、研究開発室で開発、実用化した製品のひとつです。
この多孔質金属は、性質を活かした様々なアプリケーションが実現可能であり、電極や衝撃吸収剤等多くの活用事例がありますが、2月に出展する展示会では、この多孔質金属の新しいアプリケーションを紹介します。
展示会はノベルティや贈答品等にフォーカスした展示会である、ギフトショー。このギフトショーには太盛工業がパートナー企業と共同開発したアロマディフューザーを展示します。多孔質金属で製作した金属部品にアロマパフュームを浸み込ませることで、これまでの素材では実現できなかった高級感や素材感を持った新しい製品を実現しています。
関心を持たれた方はぜひ展示会へ!

<今後の展示会・学会 予定>
2015 年 2 月 ギフトショー(東京ビッグサイト)

太盛工業の社員が語る今月のコラム

みなさまこんにちは。太盛工業社長の田中と申します。われわれ太盛工業のテーマは「世界一の研究開発型町工場」。わが社は従業員 50人に満たない、いわゆる町工場です。しかし我々は技術で世界に貢献することに挑戦し続けています。世界最高峰の高精度を持つμ-MIM®や、多孔質金属はこのスタンスから生まれてきました。今後も研究開発により技術を磨き、皆様に技術で貢献しつづけます。これからも太盛工業にご注目ください。