μ-MIM技術ニュース Vol.31

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1. 測定受託サービスを開始します

微小部品の評価はおまかせください

太盛工業では微小部品の三次元測定を受託します。過去のニュースでは微小部品の測定評価に、数多くの測定機やソフトウェアを駆使していることをお伝えしてきました。その中で近年、お客様からは太盛工業の測定設備、精度評価技術を高くご評価頂くことが増えています。特に微小部品の測定評価については、自社内で不可能なために一任して弊社にご依頼頂くケースが数多くあります。そのため今後は特に微小部品の測定評価に関しては MIM部品以外のものについても、受託測定評価のサービスをご提供することに致しました。
「小さすぎて測れない」「高精度の非接触測定機が社内に無い」など、お客様の測定に関わる多様な課題に対応が可能です。
例えば、弊社の ATOS システムを用いると下記写真の金平糖のようにチャッキングや位置決めが不可能でプローブの入らないような間隙の多い形状物も3D データの取得が可能です。また任意の断面でのプロファイルも容易なため、非破壊での評価といった一般的には困難な測定も行うことが可能です。微小部品の評価はぜひ太盛工業にご相談ください!

2. 微小歯車評価のポイント

組込ギアの噛み合わせ評価も容易

ギア部品はモジュールが小さくなればなるほど、測定評価の難易度が増していきます。プローブすら入らない微小のギアにおいては接触式で測定評価を行うこと自体が不可能になっていくからです。また、ギアの評価においては実際に機械に組み込んだ際に噛み合わせがどうなっているか、といった点からの評価も重要になります。このような評価を行うためには、遮蔽物や形状に関係なく測定部位を観察する技術が必要で、X 線 CT スキャンのような装置による測定が重要となります。
最新の X 線 CT を用いると、例えば下図のようにギアが組み込まれているちょうどその場を測定、評価することが可能になります。

この測定技術を用いると、組立後の任意のギア断面を抽出し、得られたモデルを専用ソフトで解析、噛み合わせのシミュレーションを行うことまで可能になります。また閉じた組立後の部品から非破壊で必要な歯車の等級を確認することも可能となります。
μ-MIM による微小ギアの製作、そしてこれらの測定技術による高精度の保証は太盛工業の独自技術です。ぜひご相談ください。

3. ドイツ事務所開設のご報告

ドイツの南西部バーデンバーテンブルグ州オッフェンブルグ市のテクノロジーパーク内に事務所を開設しました。隣国のフランス国境まで 30 分、スイス国境まで 1 時間と欧州の主要産業国の交わるところに位置しています。4月12-13日はシュトゥットガルト市での Medtec Europe というB2Bマッチングイベントに、4 月 25-28 日はハノーバーメッセで同様のイベントに参加する予定です。MedtecEurope 又はハノーバーメッセにご来場の方は是非ご連絡下さい。

<今後の展示会・学会 予定>
2016 年 6 月 VA・VE 技術マッチングフェア(東京)
2016 年 6 月 MEDIX (東京)
2016 年 6 月 EPHJ-EPMT-SMT (スイス)

太盛工業の社員が語る今月のコラム

こんにちは!太盛工業の中島です。写真は我が家の飼い犬、イタリアングレーハウンドのボンです。もうすぐ 3 歳です。古代エジプトの壁画にも描かれている犬で、サイトハウンド(目で獲物を捉えて、瞬足を生かして獲物を取る猟犬 )に分類されています。ゴールデンレトリバーやシェパードなどの大きな犬と遊ぶのが好きで、私がフェラーリ走りと呼んでいる猛スピードで追いかけっこをしています。この犬種は最速で時速 60Km ほど出るそうです。運動量が必要なので、休日には 4 時間ほどは、鴨川を上ったり、御所を連れ回しています。