μ-MIM技術ニュース Vol.34

精密金属射出成形(μ-MIM) 技術ニュースレター
Micro Metal Injection Molding Technical Newsletter

「金属射出成形 技術ニュースレター」は、金属射出成形に関する開発・設計者向けの技術情報をお伝えする技術ニュースレターです。印刷の上、ぜひ貴社内でご回覧ください!

1. 金属3DプリンタとMIM

近年、複雑形状の金属部品の製作方法としてMIMと3Dプリンタを検討されるお客様が増えてきました。過去のニュースでもお伝えしたように、3DプリンタとMIMは代替的な技術ではなくどちらかと言えば製作したいロットや鋼種によって使い分けることでそれぞれのメリットを強く発揮できる、補完的な技術です。
そのため微小金属部品のプロである太盛工業では、MIMだけではなく金属3Dプリンタの技術も使い分けながら、お客様に最適なご提案を行っています。

金属3DプリンタとMIMの使い分

金属3Dプリンタによる部品製作が向くのは主に100個以下のロットで、MIMと同じく、「機械加工では高コスト」となるような複雑形状部品です。このような領域であれば金属3Dプリンタのメリットを大きく活かすことができます。
材種についてはSUS系が主流で一部チタン系に対応した金属3Dプリンタの実用化が進んでいるのが現状で、鋼種やその他の合金系ではMIMの方が多岐に渡っているような状況です。

金属3Dプリンタ部品の測定評価

金属3Dプリンタ製の部品についてはMIMとほぼ同様の測定評価が可能です。特に粉末からレーザーによって焼結させるという工法上、内部欠陥等について測定評価を行いたいという要望をお客様からよく頂きます。

このご要望については、MIM部品と同じく太盛工業ではX線CTスキャンによる測定評価を行っています。金属を透過可能なX線により、微小な内部欠陥の検出が可能です。太盛工業ではこのようにMIMだけではなく金属3Dプリンタや、その測定受託といったことまで対応させて頂いています。微小金属部品でお困りの際は、ぜひ太盛工業にご相談ください。

2. MIM材料の根本から品質保証

イオンミリング装置でミクロンオーダーから材料を評価、保証可能です。

一般にMIMメーカーは金属粉末を粉末材料メーカーから購入し、MIMを製作しています。微小な金属粉末を用いるMIMでは、材料の状態が最終的な品質に大きく影響を与えるため、太盛工業では品質保証のためにイオンミリング装置で粉末の評価を行います。

イオンミリング装置は、応力レス加工を特長とするイオンスパッタリング現象を用いることにより、さまざまな試料表面の平坦加工を行うことで、試料断面の測定を行うことができます。

太盛工業が保有するイオンミリング装置ではPM2.5レベルの、非常に小さい金属粉の内部の結晶構造まで確認可能です。MIM 材料の保証のほか、受託検査も承っていますので、ぜひご相談ください。

3. ドイツ COMPAMED に出展します

太盛工業は 11 月 14 日から 17 日にドイツデュッセルドルフで開催されるCOMPAMED2016に出展します! この展示会は世界最大規模の医療機器展です。 2013年より毎年出展しています。

<今後の展示会・学会 予定>
2016 年 11 月 VA・VE 技術マッチングフェア(京都)
2016 年 11 月 COMPAMED2016 (ドイツ)

太盛工業の社員が語る今月のコラム

こんにちは!東京営業所の岡村です。先日社内で BBQ 大会が行われました!普段は勤務時間の関係でなかなか普段顔を合わす機会が少ないメンバーも一堂に会して行われました。アウトドアが得意な若手男性社員が中心となり本格的なダッチオーブンでのお料理が提供されました。タイからの研修生も参加してのショータイムは、毎回大きな笑いに包まれていました。楽しい雰囲気の中でコミュニケーションが生まれる事により、新たなイノベーション、仕事に繋がって行くといいですね。